ヴァンガーデレン、テッド・キング、ヒンカピー、そしてマシュー・ブシェが逃げ切って(このレースはいつも逃げが決まるのですね)、最後は写真判定の僅差でブシェがヒンカピーを抑えて勝利。個人的には、ベン・キング→テッド・キングというシナリオを期待していたのですが。
前チャンピオン、ベン・キングもクリスチャンの好青年ですが、ブシェも中西部出身のこれまた素朴なお兄ちゃんという感じ。レースの意外な展開に、ブシェは思わず大先輩ヒンカピーに「地元のレースでこのジャージーを奪い取るなんて罪を犯した気分」と謝ったそうですが、上下関係を重んじるところも非常に似ています。このベン・キングの喜びようからも二人の仲の良さが伺われます:
レース前、ブシェ夫妻はベンの実家に寝泊りし、二人で練習にも出かけたそう。その際に、晴天を祝ってガッツポーズをしてみせたベン・キングをブシェがからかったとこ ろ、ベンは「優勝なんて不意に訪れるものだから練習しておいたほうがいい。ゴールラインで無様な格好はしたくないだろ。」と諭したとか。幸い、自転車を投げるのに忙しくてガッツポーズの心配はなかったようです。
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今更ですが、ブシェのシンデレラストーリーをおさらい:
- Luther Collegeにクロスカントリーランナーとして在学中に怪我を負い、クロストレーニングとして自転車に乗り始める(2007年に卒業しているのでおそらく2003-2004年あたり)。
- 翌年も怪我からなかなか復帰できず、本気でロードレースに出場し始める。
- ウィスコンシンのアマチュアチーム(ISCorp)と走っていたところ、Kelly Benefit Strategiesから声がかかり、プロ契約。
- Kellyのメンバーとして出場したレースはわずか4つ。ツアー・オブ・ユタでは総合7位。USPROチャンピオンシップではロードレースで5位。
- ツアー・オブ・ユタでの活躍がブリュイネール監督の目に留まり、ラジオシャックと契約。昨年度のUSPROではTT5位、ロードレース7位。無事ルーサーからも卒業。
- 今年はTT3位、RR優勝。
またもう一人、米国ロードレース界に将来期待の星が誕生しました。
ちなみにランナーとしてのベストタイムは5k(インドア)が14:48、10k(アウトドア)が30:46。今でもたまにランニングをするそうで、明日チームラジオシャックが5kレースを走ったらどんなタイムがでると思う?という問いには、「多分16分から21分くらい。勝つ自信はある。」と答えています。 VelonewsTVのインタビュー動画:Pez Cyclingインタビュー: http://www.pezcyclingnews.com/?pg=fullstory&id=8612&status=True&catname=Interview 公式ブログ(『二年目夫兼プロサイクリストの日記』):http://matthewbusche.blogspot.com/チーム公式プロフィール:http://www.livestrong.com/teamradioshack/riders_MatthewBusche/ 中西部出身ということで、VdVとも話が合いそうです(でもウィスコンシン出身なのでフットボールは多分パッカーズファン...)===============================
おまけ:
- 名前はおそらくドイツ系だけど、家族で決めた読み方は「boo-shay」だそうで、カタカナ表記だと「ブーシェイ」といった感じ?
- ルーサー時代のプロフィール写真が掲載されてる記事:http://sports.luther.edu/news/buscherideswithlance.htm
- ↑記事から判断すると最後で「ルーサー、ルーサー、ルーサー!」と叫んでる長髪カールのお兄ちゃんが多分ブシェ:
(Pics from Podium Insight, Cyclingnews)
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