9/03/2006

Bicycling誌9月号

Bicycling誌ですが、9・10月号が届きましたので、興味深いものを数点ピックアップしてみました。乗る人用の雑誌なので、選手関連のネタはあまりありませんです。特に今月分は。

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オルベアが二台も紹介されています!購買欲に火を注がれまくりです。一台目は完成車の2006.5型のオニキスTDF。去年のミッドシーズンモデルは1,800ドル以下でアルテグラが入手できるというお買い得なドーフィネ完成車だったのですが、今年は2,400ドルでオールカーボンフレーム、アルテグラ+105ミックスコンポ。相談しに二度ほど立ち寄った自転車屋のおじさんは在庫を一掃してしまいたいらしく、上記のドーフィネや、2004年型(?)のオニキスを「安くしておくよ」と二度とも薦められました(笑)。

もう一台は女性用のダマ・レース。こちらの写真はピンクですが、個人的にはやはりオレンジがいいなあ、と頑固にもこだわりまくっているのです。お値段は3,000ドルで、アルミとカーボンのフレーム。Bicycling誌のレビューは甘口なので、唯一のマイナス点は「5時間乗っていると衝撃がひびくようになる」ことだとか。詳細にはオルベアのページをどうぞ

ぐずぐずしているうちに、今月末のInterbikeで2007年モデルが発表されてしまう!私が検討しているミティス系は今年から塗装がマットになってしまうそうです。それなら断然2006年モデルがいいよねえ、と思わずおじさんと意気投合。「でもサイズがなくなっちゃうかもしれないしねえ」なんて決断を急がせるような事をつぶやかれてしまい、少々焦り気味です(苦笑)。

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カーボンバイクの価格高騰?

* 航空業界や自動車業界、更に橋梁や石油掘削装置など産業用カーボン素材への需要が大幅に増加することが見込まれているため、自転車を含むスポーツ用品業界に供給できるカーボン材の量が減少、素材の価格高騰はほぼ確実なのだそうです。
* 世界最大のカーボンファイバーメーカーである東レはボーイングと総額60億ドルの契約を結んだばかり。787機向けにカーボン素材を供給する予定だが、その量は航空機一台につき炭素繊維23トン、炭素補強プラスチック35トン。ボーイングは年間60台の787機を生産する予定。
*世界最大のカーボンフレームメーカーであるTrek社の購入しているカーボンファイバーの量は年間で212トンにしか満たない。
*カーボンフレームが無くなる!ということでは無いようですが、既に大手のカーボン繊維メーカーと関係の無いフレームメーカーは素材調達という点で難しい立場に置かれることになる模様。カーボンフレームの値段は全体的に増加することが予測されているそう。
原文はこちら

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風洞設備を持つ大学自転車チーム

もう一つ面白かったのは、MITのサイクリングチームとのインタビュー記事。
* Cerveloでインターンを務めたこともあるメンバーもおり、同校でバッソと風洞実験を行なったこともある。(実験のために頭を剃ってと頼んだが、拒否されたそう。)
* 4月にニューヨーク州イサカ市で行なわれた地域チャンピオンシップではTTTを優勝。成功の秘訣とは、TTTはパワーの問題ではなく、効率の問題だと気が付いたこと。15-20分のレースの場合、パワー出力を5%上げるのは難しいけれど、効率を10%上げるのは比較的簡単だと。
* 他に風洞実験などを通して知ったことは、空気抵抗の75%は体のポジションによって決まる。でもいくら空気抵抗が少なくても、パワーが出なかったり、姿勢が保てないのでは無意味。
* 空気抵抗性を比較してみる:ノンエアロのヘルメットの空気抵抗力はノンエアロのウィールセットの4倍。つまり、ウィールセットに2,000ドルかけるより、ヘルメットに200ドルかける方が費用効果が高い。さらに、正しくレースナンバーをつけた方が、高価なエアロウィールを購入するよりも効果がある(驚)。チューブが円柱状の場合、ボトルはダウンチューブよりシートチューブにつけた方が空気抵抗が少ない。TTの場合のノンエアロの前輪と手袋、空気抵抗が高いのは手袋の方。
* エアロバーも自分で改造し、オリジナルの設定より20%空気抵抗の少ないポジションを達成。安全か?と聞かれ、「将来の夢は航空業界で働くことだから、安全なエアロバーが作れないようじゃ、航空機を作る資格なんてないさ」。
* コース情報、風洞実験で得た各選手のエアロプロフィール、平均パワー出力などを計算を基に予測した上記レースでのタイムは16:47。実際の結果は16:51だった。

航空業界が夢なのねえ。趣味でいいから、自転車業界にも顔出してくれないかしら。

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10月号についてはまた後日。

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