12/23/2006

新世界

USA Cycling側からは、「UCIプロツアーをアメリカに!」という短期計画の発表があったばかりですが、今回は、「UCIプロツアーを国際化」というビジョンをマックエイド会長が正式発表したようです。

要約すると:
+UCIプロツアーの目的とは、そもそもサイクリング競技を世界的に広めることだった。ヨーロッパで一段落した時点で、プロツアーを海外で展開することに対し、どの程度の関心があるかを検討してゆくつもりだった。

+アメリカに限らず、Tour Down Underの開催地であるオーストラリア、Tour of Langkawiが開かれるマレーシアからも打診があった。

+ハイレベルな競技が行なわれたアジア大会、41カ国が集まったモスクワ世界杯からは、世界的にサイクリングの人気が高まっているという強烈な印象を受けた。

+フランス、スペイン、イタリア、ベルギー、オーストリア、ルクセンブルグ、6カ国の自転車連盟はUCIプロツアーの方向性に対する疑問を表明。一方で、USA CyclingとBritish CyclingはUCIをサポート。旧世界と新世界という対立関係が表面化しつつあるよう。

+これ以上のレースをプロツアーに追加するには、当然一部のレースを外さなければならない。しかし、抵抗無く外せるのは一番伝統と名誉のあるグランツール主催者が手掛けるレース。これらを外してしまって、プロツアーの将来はあるのか?


超マイナス思考な人の感想:
ASO等が「プロツアーとは手を切る」と言っていたことへの反撃っぽいのですが、ヨーロッパでのいざこざの整理がついていないうちから、手を広げてしまって大丈夫なんでしょうか。全くの憶測ですが、自転車競技界の権威としては立場が弱そうなUCIは、「世界的な権威」となることで、権力を増せると考えているのかもしれません。それにしても、ディスカバリーがプロツアーに締め出されてしまうとすれば、プロツアーがアメリカに来てもあまり意味がないような…。

0 件のコメント: