5/08/2007

SimDope

初めてニュースを聞いたときはかなりショックでしたが、どうもしっくりこないんですよね。「マリファナは試してみたけど、吸い込まなかった」みたいで。言い訳するならもっといい文句があったでしょ!と考えていた方はこちらにも:Fat Cyclist氏:バッソが使うべきだった言い訳

数日たった今は、どうでもいいや、と半分投げやりになっていますが、残りの半分はとにかく前向きにをモットーに、ジロに向けて準備中であります。さてと、がめんださんのステキなカレンダーも頂いたことだし、まだほ〜んの少し時間があるので、ドーピングとゲーム理論について少しお勉強してみようかといくつか読み物をピックアップしてみました。数式てんこもりの難解な論文ばかりなので、分かったフリをするつもりはまっとうありませんが、興味をそそられるので...。

抄録のみ意訳:
その1:Fraudulent Accounting and Other Doping Games
選手の力量が異なる集団で、ドーピングの利用率にどのような変化が生じるかを計算。弱い選手と強い選手の比率や、ドーピングのコストなどの要素を操作すると、シナリオによっては、有力選手がドーピングを利用する可能性が高いことが判明。また、発覚した際の制裁や、健康への危害など、コストの増加が必ずしもドーピングの低下にはつながらない。さらに、集団のドーピング利用率は周期的に増減する場合もある。

その2:The Economics of Doping
ドーピングをし続ける、あるいはクリーンを貫き通すなど、明らかな戦術が存在しない場合は、有力選手の方がドーピングをする可能性が高いが、シナリオによっては有力選手がドーピングした場合の方が勝利の可能性が低下することもある。反ドーピング規制については、現行の手段よりも、ランキングベースの制裁構造のほうが、ドーピング検査を実施する必要も少なく、低コストであるうえに、ノードーピングのバランスを保つ上でより有効である。

その3:On Cheating and Whistle-blowing
敗者がドーピング利用者であった場合、確信をもって勝者を告発できることを前提とし、反ドーピング機構に「敗者による勝者の告発/告発された勝者を検査」の過程を取り入れることによって、検査のコストを減らすと同時に、ドーピングの頻度も減らすことが可能となる。

========
どの論文も「ドーピングで勝つよりは、クリーンで勝ちたい」、「クリーンで負けるよりは、ドーピングで勝ちたい」を前提にしていることに異議あり!なのですが、IOCの反ドーピング規制についてまでアドバイスできるなんて、ゲーム理論って面白過ぎ。人間の行動を計算できるといわれると、コンピューターゲームみたいなことしか思い浮かばないのですが、だれかプログラムしてくれないかしら....ドーピングという魔の手からプロトンを救うシミュレーションゲーム....。

0 件のコメント: