2/06/2007

ダニエルソン、2007年シーズンの抱負を語る

「Great White Hope」ことダニエルソンのVeloNewsインタビュー。

+ブエルタを振り返る: エースからブレイコビックのボトル運びへと降格するほど遅れをとった第7ステージ。その日は一日中、絶対にステージ優勝をしなければならない、集団の前で走らなければいけないなど、自分にプレッシャーをかけていた。そして山岳に差し掛かったとたん、緊張のあまり、全く登れなくなってしまった。集団だけでなく、チームメイトにさえ遅れを取り、後方には誰もいなくなったとき、パニック状態に陥った。これでもうレースは終わりだと思った。

その後、周囲の言うことにはできるだけ耳を傾けないようにしていたけれど、かなり落ち込んでいた。そこでアドバイスをくれたのがコロラドでインターネットを介してレースを観戦していたクリスティン。「レースのことや、周囲のことは完全に忘れて、トレーニングだと思えばいいじゃないの」と。

トレーニング中の登りや100%自信のあるレースには、タイムを競う気分で挑んでいる。周囲が気にならないし、そのおかげでいい結果を出せる。クリスティンは、自分が自信をなくすと必ず緊張してしまい、結果がだせないということを知っていた。

そこで、これで終わらせることはできない。最後までファイトするしかないと思った。第17ステージでの優勝は、新しい何かを修得し、知識と自信を得ることによって、次のレベルに昇ることができたということの象徴だと思う。

+バッソについて:「当然、チームが自分を信じていない、と受け取ることもできるけど、チームとしての方向や目標を理解している。バッソがいることで、チームとしてはツールで勝利を収める可能性が上がるわけだし、これに文句は言えないさ。」さらに、「バッソがきたことで、ケツに火がついた状態で、もう真剣そのものさ。目標を達成したいなら、今しかないってね。新しい奴等は絶え間なく入ってくるんだからね。」

監督には「実力見せてもらおーじゃないの」とジョージアでプレッシャーを掛けられ、「ちょ、ちょっとまってよ」と弱音を吐いていたダニエルソンにしてみれば、これはかなりの転換。VeloNewsはダニエルソン2.0と命名。

さて、そんなダニエルソンを先輩方に語っていただきましょう:

+ジューリック:よく分からないな。ランスは高く評価しているらしいけど。ジローナに住んでる選手達の話だと、トレーニングではすごいらしいけど、レースの結果には反映されていないようだね。

+バリー:プロ選手としてやっていくためには、トレーニングや才能だけじゃなく、他にも学ばなくてはならないことが沢山ある。でもブエルタでは最も難度の高いといえるステージを優勝しているし、自信と決意を持って勝利を収めている。GCのトップ10入りを二度納め、ポディウムに登ることができた時点で、初めてグランツールの勝利を狙うべきだろう。

+ヒンカピー:次のランスとはいえないだろうけど、プロトンのなかではベストクライマーの一人だろう。集団での走りにも慣れてきたようだしね。登りが得意でも、登りに辿りつく前のエネルギー管理も必要だ。彼の登りはさらに上達するだろうし、今後も多くのレースで勝利を収めるだろうね。

+ライプハイマー:大量のパワーはあるようだけど、それをレースで活用できるようにならないとね。今は出力パワーとその結果が不一致な状態だ。精神的なことはある程度学び、高めることが可能だと思うけど、それには経験と自信が必要だ。彼のプロ歴はまだ浅いから、まだ学習中だといえる。グランツールでの優勝については、イエスともノーとも言い難い。

皆様、かなり辛口で。一言で纏めるとすれば、まだまだ青い、ということでしょうなあ。

ところで、フロイドとザブのコメントはないの?と読み返していたら、「どうやら自分はザブとランディスに嫌われているらしい」というダニエルソン本人の言葉が。もうインコなんていわせないよう、頑張れ!

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

なかなか一皮向けなくて皆から生暖かく見守られている、そんな彼がずっと気になっています(苦笑)
バッソの加入でいよいよお尻に火がついた感じですね。実績上げられることを祈っています。

しかしなんで"Great White Hope"なんでしょうか?

dido さんのコメント...

「グレート…」はジョージアでの走りっぷりに感心したランスがつけたニックネームのようですよ。(http://outside.away.com/outside/
features/200606/champions-club-2.html)ランスとしては一般的な「期待大の新人」という意味で使ったのでしょうが、確かにプロサイクリングは大半が白人ですし、本来の意味を考えるとあまり意味の無いニックネームですね~。せめてGreat American Hopeなら、とも思いますが、響きがイマイチ…。